困難な状況にある売主様のマンション売却事例
事例の背景と問題点
売主様の状況: 夫を亡くし、自身が所有するマンションに息子とその彼女の3人で同居していた。
家庭内の問題: 息子とその彼女は無職で、売主様のパート代と遺族年金に依存。さらには、売主様に対し暴力を振るうことがあった。
経済状況: 自宅マンションには住宅ローン残債が残っていた。
相談時の切迫性: 状況が非常に深刻であったため、早急な解決が必要と判断された。
解決に向けた特殊な戦略と実行プロセス
本事例では、売主様の安全確保と経済的自立を最優先するため、非常にイレギュラーな手法が取られました。
安全確保と一時退避:
売主様(母親)一人の賃貸先を秘密裏に確保。
同居の二人に知られないよう、住民票を移さずに引っ越しを敢行。
この際、持ち出したのは最低限の荷物のみ。
売却先と価格の交渉:
同居の二人が住んだままで物件を買い取れる買主を見つける。
売却価格は、住宅ローン残債を完済できる金額に加えて、売主様の引っ越し費用と多少の余裕資金を確保できる金額で合意形成。
売買の実行と引渡し:
売買契約を完了。
同居の二人が気づかないまま、電気や水道のライフラインが停止し、初めて事態に気づき混乱した。
二人は親戚などを頼って売主様の転居先を探そうとしたが、誰にも相手にされなかった。
買主による解決(残存者との交渉):
物件の新しい所有者(買主)が、残っていた二人と話し合いを実施。
二人は最終的に生活保護を受給し、物件から退去することに比較的素直に応じた。
最終的な物件の利用:
買主は物件をリフォームし、その後第三者に再売却した。
教訓と倫理的配慮
不動産取引としては非常に特殊な事例でしたが、不動産取引の枠を超え、以下の点が解決に繋がりました。
最善の策の追求: 依頼者(売主様)の話を深く聞き、法的な制約や通常の商習慣にとらわれず、「どうするのが一番良いか」を依頼者と一緒に考え、安全と経済的解決を両立する戦略を取ったこと。
結果的な円満な解決: 暴力的な状況から売主様を脱出させ、残された二人も新しい生活の道(生活保護)を見つける結果となったこと。
(2019年の事例)
